将来を見据えた備えをお手伝いします
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「法的に効力のある遺言書を作りたい」「判断能力が低下した場合に備えておきたい」といったご希望がありましたら、ぜひ一度気軽にお問い合わせください。遺言書作成や成年後見制度の活用は、いつ起こるかわからない状況の変化に備えるものであり、あらゆる可能性を考慮して対策することで今と将来の安心にも繋がります。参考にしていただける基本的な情報を掲載しております。
遺言書の役割
遺言書というと、資産が多い方が書くものと思われる方も多いようですが、遺言書はどの家庭においても、あって困るものではありません。これまで円満に暮らしてきた家族や親族が遺産相続の問題にぶつかった途端に対立してしまうこともあります。遺言書は、そのようなトラブルを防ぐために必要なものなのです。
もちろん、遺言書がなければ遺産相続ができないわけではありません。民法で定める相続分がありますので、遺言書がない場合、そうした基準や相続人の実情なども踏まえて遺産分割で財産を分配することもできます。しかし、一部の相続人に生前贈与で財産を分配しているケースもあるため、当事者での話し合いでは相続問題が起こりやすくなります。
遺言書があれば、故人の遺志で相続手続きができるため、異議があっても遺留分の範囲内に抑えることができます。また、遺言を残しておくことで、親族に限らず、内縁の配偶者や事業の共同経営者といった本来は相続人とならない人に遺産を残すことが可能です。遺言書にはトラブルを防ぐだけでなく、こうした形で感謝の気持ちを表すという役割もあります。
メリット
①遺言書作成には遺言能力が必要
民法では「15歳に達した者は遺言をすることができる」と定めているため、基本的には誰でも遺言書作成が可能です。しかし、「遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない」との規定があるため、認知症で遺言能力がないと判断された場合は、遺言書を作成しても無効になります。そのため遺言能力の有無の判断が裁判で争われる可能性があります。このような争いにならないように、自分で冷静な判断ができるうちに遺言書を作成しておいた方が無駄な争いが生じる心配がなく、遺言が無効になるのを防ぐことができます。
②遺言の記載漏れを防ぐ
自筆証書遺言は、ご本人が作成するため遺言の形式に添った記載でない場合もあります。日付や印鑑など形式に不備があると無効になります。また、相続開始後、遺言書作成時に記載されていない財産があると判明した場合に、別途遺産分割協議書が必要なことにもなりかねません。
③ゆっくり考えることができる
子供に対する財産の配分は簡単に決められることではありません。預貯金、不動産、有価証券など財産が多岐にわたる場合は特に難しいですので、早めの遺言書作成をすることで、自分の意思を反映した内容の遺言書が作成できます。また、相続税対策の生前贈与も検討するという効果も期待されます。
遺言書には正しい形式があり、無効になっては意味がありませんので、遺言書作成をするなら、川西市にある司法書士三宅総合事務所にお任せください。
メリット
①相続人間の紛争防止
遺言書を作成しておけば、故人の遺志の尊重して、相続人間で遺産分割方法で紛争になることが少なく、異議があっても遺留分の範囲内に抑えることができます。
②法定相続分によらず遺産の分け方を決めることができる
ただし、遺留分がある場合は注意が必要です。また、介護に苦労をかけたことなどで本来は相続人とならない子供の配偶者に遺産を渡すことで感謝の気持ちを表すこともできます。
③遺産分割協議をしないで遺産を分ける
遺産分割協議をしないで遺産を分けることができるので、手続きがスムーズです。遺言執行者が手続きを行なうので、相続人全員の印鑑は必要ありません。
また自筆証書遺言では、検認手続きを取ってみても印鑑が押していない場合や、本文をご自身で書いていても日付等に問題がある場合でも、実印を押してあるので、わかるだろうと思われがちですが、氏名の記載漏れなどがありますと遺言が無効となりますので、一度、司法書士など専門家にご相談ください。これらのことも踏まえ、自筆証書遺言をご希望の方には、司法書士三宅総合事務所でも自筆証書遺言での作成サポートや検認手続きを行っていますので、お気軽にご相談ください。
以上のようなケースでは遺言書を作成する必要がありますが、信託銀行にご依頼された場合、遺言書作成段階で百数十万円の費用がかかります。
最近、夫婦の各遺言書の文案作成、証人をお受けすることが続きました。子供がなく、兄弟相続になるケースや2人のうちの1人の子供を相続から廃除するケース、1人に多額の生前贈与をしているケースなど、上記の通り、いずれも遺言を作成すべき案件でした。特に廃除をする案件では、相続開始後に家庭裁判所に廃除の審判の申し立てをするため、公正証書で作成するのが一番望ましいケースです。その他、秘密証書遺言もありますが、これは公証役場で手続きを取る必要があるうえ、自筆証書遺言と同じく相続開始時に家庭裁判所で検認手続きが必要なためほとんど利用されません。
公正証書遺言作成手続きの流れ
1. 遺言内容のご相談、打ち合わせを行います。
2. 銀行の通帳のコピーをいただき、登記簿謄本など必要書類の取得します。
3. こちらで文案を作成します。
4. 文案をご確認していただきます。
5.こちらで公証人に文案を提出して立ち合いの日程調整をします。
6. 司法書士三宅総合事務所から2名の証人を出し、公証役場で遺言の作成に立ち合います(遺言書の読み合わせを行います)。
以上の手順が終了すれば、すぐに公正証書遺言の交付を受けれます(費用もその場でお支払いいただきます。)。
成年後見
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神的疾病などにより判断能力が低下した方の権利や財産を家庭裁判所の監督下のもと、ご本人に代わって管理、保全等を行う制度です。不動産の売却など財産の処分行為については、後見人が自由に行うことはできず、家庭裁判所の許可が必要でないケースでも売却前に家庭裁判所に上申書などを提出して、売却後も報告書を提出することが必要であるため、後見人の職務は重大です。
成年後見の申立が必要になるのは、認知症等の方がおられる場合で、次のようなケースが該当します。
①相続が発生したので、遺産分割協議をしたい。
②定期預金が満期になったので、払い戻し請求をしたい。
③不動産を売却し、施設の入所費用に充てたい。
④入院したので、保険金の請求をしたい。
⑤身寄りがなく、入院や施設の入所手続きをしたい。
⑥訪問販売業者などに多額の契約をさせられていて、対処する必要がある。
⑦親族のうち、ご本人の財産を流用している者がいる。
ご本人の状態に応じて、成年後見、保佐人、補助人の制度があり、医師の診断書をもとに後見等の申立書を提出して、裁判官が判断します。申立てに必要な書類としては、認知症の診断書、ご本人の住民票、財産、収入、支出、負債等の明細書、ご本人や推定相続人の方の戸籍謄本、ご本人及び後見人候補者の後見登記などがされていないことの証明書などです。これらをもとに申立書類を作成し、提出します。
司法書士三宅総合事務所においても成年後見の申立や後見人を行っています。申立て費用は18万円(別途消費税)と実費分で約20万円となっています。
後見人の職務としては、ご本人に代わって、病院代などの支払い、家の修理やリフォームが必要な場合には、業者に依頼するなど財産の管理行為について月1回の割合でご本人を訪問して、生活状況の確認をします。後見人に就任時と年1回、家庭裁判所に対して管理状況の報告をします。その際、月2~3万円の報酬が裁判所により決められ、ご本人の財産から支出することになります。