所有権放棄制度について川西市の司法書士が解説

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相続土地の国庫帰属制度について川西市の司法書士が解説

相続土地の国庫帰属制度について川西市の司法書士が解説

2022/07/07

不動産の国庫帰属制度については、認められるための要件が定められています。

 

①まず、建物が無いことを要し、相続土地国庫帰属法と言われる通り、相続により取得した土地のみについて、国庫に帰属承認申請が可能です。

家屋があれば、未登記であっても解体することを要し、当然ながら、倒壊して廃材などが遺棄されていれば、撤去することを要します。

近年、ゴミ屋敷や空き地などで、第三者がゴミを投棄することもありますし、このような場合も撤去することを要しますので、土地の管理ができていることが必要です。

贈与や売買で取得した土地については、自己責任ということで国庫帰属は認められていません。この場合は、一旦、相続となってからの申請となります。

 

②建物以外の工作物、車両、樹木がある場合は、その土地の通常の管理、処分等を阻害しない場合に承認申請を認めることとなっています。これは、森林の場合に、樹木がある土地の場合に承認申請が認められる程度と思います。

 

③次に、土地について管理費等の費用発生が無いことを要します。これは、別荘用の土地として、近隣の土地一帯が管理費の対象となっている土地の場合に、国庫帰属が認められません。

 

⓸当然ながら、抵当権など担保が設定されている場合や地上権、賃借権が設定されている場合も国庫帰属の対象外となります。

 

⑤境界が未確定の場合も対象外となります。

 

⓺私道等として、他人による使用が予定されいる土地についても対象外となります。

 

⑦特定有害物質により土壌汚染がある場合も対象外となります。

 

⑧国庫帰属のための負担金20万円を通知から30日に以内に納付することを要します。

 

これら要件から、国庫帰属のためには、かなりの労力、費用を要することになりそうです。

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